親の洗濯、ドラム式で楽になる?——PTが見るのは「干す動作」

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介護リフォーム

親の洗濯、ドラム式で楽になる?——PTが見るのは「干す動作」

「親が洗濯物を干すのがつらそうで。ドラム式に買い替えたら楽になりますか?」

親の家事を少しでも楽にしたい。そう考えたとき、洗濯機の買い替えは身近な選択肢です。ただ、ドラム式にも向き・不向きがあります。

我が家では、ドラム式の洗濯乾燥機を使っています。3人の子育て中で、洗濯の量は多い家です。この記事では、自分で使ってみて感じたことと、理学療法士(PT)として親の体のどこを見るかをまとめます。

この記事の結論

  • 洗濯の中で、親の体にいちばん負担が大きいのは、洗うことより「干す」こと
  • ドラム式で乾燥まですれば、干す作業そのものがなくなる
  • 我が家で感じたよさは、干す手間がない、天気を気にしない、家事の時間が減ったこと
  • 困ったことは、故障して修理したこと、フィルターの掃除が必要なこと、下のほうでかがむ必要があること
  • 縦型かドラム式かは、親の年齢ではなく、体に合わせて選ぶ

洗濯でいちばん大変なのは「干す」こと

洗濯は、洗うこと自体は洗濯機がしてくれます。親の体に負担がかかるのは、そのあとの干す作業です。

干す作業の中の動き体への負担
濡れた洗濯物を運ぶ水を吸った洗濯物は重い。かごを持って歩くと、両手がふさがる
ベランダに出る窓のところに段差があることが多い。荷物を持ったまままたぐ
腕を上げて干す物干しざおの高さまで、何度も腕を上げる。肩や腰に負担がかかる
取り込む・たたむ天気を見て取り込む。もう一度運ぶ

PTとして見ると、重い物を持って段差をまたぐ、腕を何度も上げる——どちらも、年を重ねた体には負担の大きい動きです。

洗濯を楽にしたいなら、まず「干す作業をどうするか」を考えるのが近道です。

我が家でドラム式を使って、よかったこと

我が家でドラム式の洗濯乾燥機を使って、よかったと感じているのは次の3つです。

  1. 干す手間がない:乾燥まで終わるので、運ぶ・干す・取り込むがなくなった
  2. 天気を気にしない:雨の日も、夜でも洗濯できる
  3. 家事の時間が減った:子育てで洗濯物が多くても、回るようになった

親の家で考えると、1つ目の「干す手間がない」が、いちばん大きいと思います。干す作業がなくなれば、重い洗濯物を持ってベランダの段差をまたぐ回数も減ります。

我が家が使っているのは、パナソニックのヒートポンプ式

我が家で使っているのは、パナソニックのヒートポンプ式のドラム式洗濯乾燥機です。すすめたい理由は、ちゃんと乾くことです。

乾燥まで任せるなら、「乾き残りがあって、結局干し直す」では意味がありません。干す作業をなくすことが目的なので、乾燥まできちんと終わるかは、いちばん大事なポイントだと考えています。

ヒートポンプ式は、ヒーターで熱くして乾かす方式とは違い、低めの温度の風で乾かす方式です。ただ、ドラム式の中でも値段は高めなので、親の体に合うか(かがむ動きなど)を確かめたうえで選んでください。(Amazonでパナソニックのヒートポンプ式ドラム洗濯乾燥機を見る)

困ったこと・気をつけていること

一方で、使ってみて困ったこと、気をつけていることもあります。

困ったこと親の家で考えると
故障して修理した修理の手配や、直るまでの間の洗濯をどうするか、家族で決めておくと安心
フィルターの掃除が必要乾燥のたびにほこりがたまる。こまめな掃除ができるか、親の手先の具合も見る
下のほうでかがむ取り出し口が低い位置にある。しゃがむ・かがむ動きがつらい親には負担になる

特に3つ目は、PTとして見逃せない点です。ドラム式は前から出し入れできますが、取り出し口は低い位置にあることが多く、しゃがむか、深く腰をかがめる必要があります。

縦型かドラム式か——年齢ではなく体で選ぶ

縦型とドラム式、どちらが親に合うかは、年齢では決まりません。親の体が、どんな動きを楽にできるかで選んでください。

親の体の状態合いやすいもの理由
腕を上げる・重い物を運ぶのがつらいドラム式(乾燥まで)干す作業がなくなる
しゃがむ・深くかがむのがつらいよく確認して選ぶドラム式は取り出し口が低い。縦型は洗濯槽の底に手を伸ばす。どちらも、実際に店でかがむ動きを試してみる
ベランダの段差が危ないドラム式(乾燥まで)段差をまたぐ回数が減る
新しい機械の操作が苦手今使っているものに近い操作のもの使い方がわからないと、結局使われなくなる

店で、実際に動いてもらう

いちばん確実なのは、親と一緒に店に行き、実際に洗濯物を出し入れする動きをしてもらうことです。

  • 取り出し口に手を入れて、奥まで届くか
  • しゃがんだあと、何かにつかまらずに立ち上がれるか
  • ボタンや表示が見やすいか

この3つを見るだけでも、買ってから「使いにくい」となるのを防げます。

よくある質問

ドラム式にすれば、洗濯はすべて楽になる?

干す作業はなくなりますが、取り出すときにかがむ動きと、フィルターの掃除は残ります。親の体と手先の具合に合うかを確かめてから選んでください。

乾燥を使わないなら、ドラム式にする意味はある?

干す作業が残るなら、いちばん大きな負担は変わりません。親の負担を減らすのが目的なら、乾燥まで使えるかを一緒に考えてください。

親が新しい洗濯機を使いこなせるか心配です。

操作が今と大きく変わると、使われなくなることがあります。店で一緒にボタンを押してみる、最初の数回は一緒に使ってみる、という形で慣れてもらうと安心です。

この記事のまとめ

  • 洗濯でいちばん大変なのは、干すこと
  • ドラム式で乾燥まですれば、干す作業がなくなり、ベランダの段差をまたぐ回数も減る
  • 我が家で感じたよさは、干す手間がない・天気を気にしない・家事の時間が減った
  • 困ったことは、故障・フィルター掃除・低い位置でかがむこと
  • 縦型かドラム式かは、年齢ではなく、親の体に合わせて選ぶ。店で実際に動いてもらう

洗濯や掃除を家族だけで抱えきれないときは、家事代行も選択肢のひとつです。使ってみた感想は「家事代行カジー(CaSy)を使ってみた正直な感想」にまとめています。

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体の状態によって、楽にできる動きは人それぞれです。気になることがあるときは、担当の理学療法士・作業療法士やケアマネジャーにご相談ください。

親の家をどうするかの全体像は「「親の家、どうする?」完全ガイド」にまとめています。

けいすけ(運営者)

理学療法士(訪問リハビリ歴10年以上)× 宅地建物取引士 × 賃貸不動産経営管理士 × 大家歴10年以上。 医療と不動産、両方の現場から見えてくる「親の家のリアル」を、なるべくフラットな視点で発信しています。